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本作ではラストシーンとなる桜のシーンからのクランクイン。
窪塚洋介・高橋マリ子がこの日の出番。「山口進役の窪塚洋介さん!」「遠山景子役の高橋マリ子さん!」という紹介の声と拍手の中、スタッフの輪の中に入る2人。原作を脚本化してスタッフ編成、キャスティング、ロケ場所・衣装・小道具・・・実際クランクインするまでに半年以上の時間がかかっている。スタッフもキャストもこれから撮影が始まるという静かな緊張と興奮の中にいた。実は今年は桜の開花が例年よりも早く、この3月24日前後は雨で桜がドンドン散ってゆき、スタッフ一同不安になっていた。その中での快晴と美しい桜に「この映画はツイている!」と語りあった。そして、5月16日のクランクアップまで、撮影隊は走り続けるのであった。
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日本の中で最も撮影が難しい場所の一つであるのが、渋谷。当初スタッフはシーンによっては渋谷以外の場所でのロケ撮影も考えていたが、監督の徹底したこだわりにより、路上のシーンだけでなく、ロケセットまで渋谷で選び、全編渋谷ロケが実現した。監督自身、渋谷で生きてきただけあり、ファッション、人間、今の渋谷に精通している。主人公の走る順路から立ち寄る店、そして、渋谷が繁華街だけでなく住宅街も持っているという当たり前の側面を教えてくれた。一種異様な撮影隊も街に馴染み、溶け込んでいった。渋谷を舞台にした小説、渋谷を知り尽くした監督と音楽家、そして渋谷に生きている主役。そして出来た映画は渋谷という街のドキュメンタリーと感じられるかもしれない。
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渋谷の街とともにこの作品世界を作りこんでいるのが、衣装・小道具・美術。
ネオトージョーマークは窪塚洋介ほか出演者と監督が相談の上決めた。衣装も、戦闘服の全員のイメージを出し合うところから始めた。そして、山口・市川・小菅、三者三様のこだわりの戦闘服ができあがり、それぞれにマークが必ず入っている。そのほかの盗撮用のカメラ、ヘッドフォンに至るまで、凝りに凝った小道具が集まってきた。そして、圧巻の青修同盟のロケセットから東撮に建てこまれた青田邸セット。その世界観を作りあげた美術監督・佐々木尚は監督の指名でこの作品に参加した。映画では「ケイゾク/映画」「Laundry」等の美術監督を務め、現在製作中のクエンティン・タランティーノ監督の「Kill Bill」にも参加している。PVでは宇多田ヒカルの「travelling」等を手がけ、その独創的なセンスを高く評価されている。
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最近の日本映画に顕著な音楽と映像のコラボレーション、「青い春」のロック、「ピンポン」のテクノ。主題歌だけでなく映画自体の印象・主張までも決定付ける重要なパートとなっている。「凶気の桜」はその映像と音楽のコラボレーションの決定版ともいえる。今年復活を遂げた伝説のHIP HOPグループ・キングギドラのリーダーである K DUB SHINEが映画音楽を担当し、主題歌をキングギドラが歌うのも注目の一つ。全編に流れるHIP HOPが"今"の渋谷のストリートを、映像と共に見事に感じさせる。HIP HOPを知る人のみならず、知らない人でも必見の先鋭的な映画となった。
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(C)2002 「凶気の桜」製作委員会


