東映ビデオが贈る伝説の映画館シリーズ第2弾!【大井武蔵野館】に続いての登場は、東映やくざ映画の聖地【新宿昭和館】だ! かつて新宿3丁目にあった旧作上映の映画館、【新宿昭和館】。もともと封切館として戦前来の歴史を持つが、1960年代に名画座になって以来、毎週3本立て自由席かけ流し(途中の出入り自由)を基本に、【東映やくざ映画】中心の番組を頑固なほどに続けた。平成の世になると【やくざ映画の聖地】と一目置かれるようになったが、2002年の春に惜しまれつつ閉館…… しかしながら、この劇場の在りし日の姿を描いた『名画座番外地』(川原テツ著)が第5回幻冬舎アウトロー大賞を受賞すると、現代ではあり得ないとんでもなくアナーキーな姿に魅了され、若い世代に「遅れて来た昭和館ファン」が急増!今や新宿昭和館はサブカルチャーの一大拠点【伝説の映画館】と化している。 そこで東映ビデオは、【The新宿昭和館セレクション】と銘打って、「今もし新宿昭和館が復活したら、どのような東映映画を上映するだろうか」をコンセプトとした一大リリース企画の打ち出しを決定!元新宿昭和館のスタッフであり現在映画ライターとして活躍されている若木康輔氏の全面監修により、10作品をセレクトした。選ばれた作品は、初ソフト化、初Blu-ray化、初DVD化、プライスオフ作品など、昭和館テイストあふれる超ディープ・激ワイルド・猥雑な輝きを持ったとびきりの映画ばかりとなった。東映ビデオが自信をもって贈る旧作リリース企画、堂々登場!
若木康輔氏の解説による
リリース作品紹介
2026年2月11日(水)発売
新規Blu-ray
各5,500円(税込)
山口組三代目 4KリマスターBlu-ray
2026/02/11発売
日本最大のやくざ組織である山口組。その三代目組長・田岡一雄が昭和初期に送った青春記。現役の組織と組長を実名で描く、堂々たる「実録」振りが社会問題にまでなり大ヒットを記録した。しかし核にあるのは、孤独な若者が居場所と仲間を見つける普遍的な成長ドラマだ。見よ、健さんと東映京都きっての想念の作家・山下耕作が咲かせた、実録と任俠の垣根を超えた生きざまの花を。東映やくざ映画の大看板は総合的に言っても本作だ。 原作:田岡一雄 脚本:村尾昭 監督:山下耕作 出演:高倉健、菅原文太、丹波哲郎、松尾嘉代、田中邦衛 ほか ©東映
BSTD038715,500円(税込)COLOR102分0話収録1973年08月公開

三代目襲名 Blu-ray
2026/02/11発売
日本最大のやくざ組織と組長を実名で描いたセンセーショナルな大ヒット作『山口組三代目』の続編。多大なる注目下で製作された。舞台も激動の敗戦直後。暴れん坊だった田岡一雄(高倉健)が修羅場の数々を乗り越えて男を磨き、遂に組の頂点に立つ。菅谷政雄や地道行雄など後の幹部もやはり実名で登場し風雲急を告げる展開は、幻に終わった三作目への想像を逞しくさせる「未完の魅力」に満ちている。 原作:田岡一雄 脚本:高田宏治 監督:小沢茂弘 出演:高倉健、安藤昇、松尾嘉代、渡瀬恒彦、田中邦衛 ほか ©東映 PG12 ※小学生には助言・指導が必要。
BSTD038725,500円(税込)COLOR96分0話収録1974年08月公開

2026年3月11日(水)発売
新規DVD
4,950円(税込)
日本暗黒史 血の抗争
2026/03/11発売
1967年、俳優に転身していた元安藤組組長・安藤昇が東映に移籍。この時、やくざ映画の歴史が動いた。主人公が戦前の俠客から戦後の愚連隊へと変わり始めたのだ。いち早く安藤の暗い魅力を掴んだのは集団抗争時代劇の雄・工藤栄一。本作でも凄惨な争いを容赦なく描いている。同時にこれは、かつて映画ファンを熱狂させた工藤栄一の青春映画の始まり。前半の安藤のチンピラ振りは「傷だらけの天使」そっくりなのだ。 脚本:佐治乾 監督:工藤栄一 出演:安藤昇、伴淳三郎、瑳峨三智子、待田京介、山城新伍 ほか ©東映
DSTD210814,950円(税込)COLOR90分0話収録1967年06月公開

プライスオフDVD
各3,080円(税込)
実録安藤組 襲撃篇
2026/03/11発売
安藤昇が安藤組を構えた当時の自身を演じ、『仁義なき戦い』と共に実録路線を確立させた『やくざと抗争 実録安藤組』の続編。本作ではやはり実際に起こした実業家襲撃事件と逃亡生活を自ら演じる。そんな型破りの企画を佐藤純彌が再現ドキュメント演出でさらに突き詰めて、もはや本作は実録の域を超えた戦後映画屈指の異端児だ。ところが、写実に徹した世界だと郷鍈治や安岡力也の強面振りがさらに映えるのも本作の面妖な魅力。 原作:安藤昇 脚本:石松愛弘 監督:佐藤純彌 出演:安藤昇、梅宮辰夫、安岡力也、郷鍈治、小林稔侍、丹波哲郎 ほか ©東映
DUTD204733,080円(税込)COLOR95分0話収録1973年12月公開

安藤組外伝 人斬り舎弟
2026/03/11発売
戦後すぐの渋谷は愚連隊・安藤組が仕切っていた。その興隆から解散までをもちろん安藤昇自身が組長を演じつつ、大幹部・日向(菅原文太)を軸に描く。日向のモデルは『疵』でも知られる伝説的やくざ・花形敬。しかし監督・中島貞夫が描く日向は、暴力以外に生きる実感が得られない哀しい男だ。文太も意図に応え、渋谷が繁栄するに従い邪魔者になる日向を凶犬のように演じる。ザラついた余韻が強烈に胸に残る、実録路線の重要作。 原作:安藤昇 脚本:松田寛夫 監督:中島貞夫 出演:安藤昇、菅原文太、梅宮辰夫、成田三樹夫、渡瀬恒彦 ほか ©東映
DUTD039293,080円(税込)COLOR93分0話収録1974年11月公開

2026年4月8日(水)発売
新規 DVD
各4,950円(税込)
日本大侠客
2026/04/08発売
明治時代の北九州で船頭から出発し、国会議員にまでなった伝説的大親分・吉田磯吉。その波瀾万丈の青春時代を鶴田浩二主演、マキノ雅弘監督で描く大作。『日本俠客伝』『昭和残俠伝』シリーズで東映任侠路線の美意識を究めた名匠マキノ雅弘が、気風が良くて度胸がある日本男児の理想像を存分に描き切る。一方で笠原和夫が繊細に脚本にした、磯吉と鉄火芸者・お竜(藤純子)との悲恋も見る人の胸を締め付ける。隅から隅まで粋な1本。 脚本:笠原和夫 監督:マキノ雅弘 出演:鶴田浩二、藤純子、近衛十四郎、中村竹弥、岡田英次、大木実 ほか ©東映
DSTD210834,950円(税込)COLOR95分(予定)0話収録1966年03月公開

日本暴力団 組長
2026/04/08発売
港町の小さな組の組長・塚本(鶴田浩二)。地道に子分を食わせたいが、菅原文太、安藤昇、若山富三郎ら主演級スターが入り乱れる大組織の抗争に否応なく巻き込まれていく―。監督は当時の俊英・深作欣二。塚本がやくざの筋目を重んじるほど事態は悪化し、愚連隊はギラギラと暴れる。痛快になり切れない、マグマの熱が内側に溜まるような迫力こそが本作最大の見どころだ。深作映画の大爆発は、4年後の『仁義なき戦い』まで待て。 脚本:神波史男、深作欣二、長田紀生 監督:深作欣二 出演:鶴田浩二、若山富三郎、安藤昇、菅原文太、内田良平 ほか ©東映
DSTD210844,950円(税込)COLOR96分(予定)0話収録1969年07月公開

プライスオフDVD
各3,080円(税込)
組織暴力
2026/04/08発売
当時は生々しい話題だった組織間の代理戦争、警察の頂上作戦を『仁義なき戦い』シリーズより前に題材にした、緊張感漲る面白さ。監督・佐藤純彌には当然「実録路線の先駆」を作り上げた自覚などない。やくざと警察の闘いに現在の映画として肉薄する果敢さが、自ずと道を作っている。本作の軸となるのは組織壊滅を狙う警部(丹波哲郎)の執念。そう、本作はハードな刑事ドラマの先駆でもある。「Gメン'75」のエピソードゼロなのだ。 脚本:佐治乾、鈴樹三千夫 監督:佐藤純彌 出演:丹波哲郎、千葉真一、内田良平、月形龍之介、鶴田浩二(特別出演) ほか ©東映
DUTD201363,080円(税込)COLOR88分0話収録1967年02月公開

続組織暴力
2026/04/08発売
『組織暴力』の第2弾。丹波哲郎扮する警部が、銀座の利権に食い入る新興やくざのボス・兵頭(渡辺文雄)を追うが、裏社会と癒着した政財界が捜査の壁になる―。前作よりスケールを拡げ、戦後の歪みまで暴いた重量作。特に鮮烈なのは、経済に強い兵頭が人脈を利用し冷徹に勝ち進む姿。そのリアリティは戦後映画の悪役像を大きく現代的に変えた。兵頭が指揮する暴力学生のひとりは倉田保昭。和製ドラゴンの映画デビュー作でもある。 脚本:石松愛弘 監督:佐藤純彌 出演:丹波哲郎、渡辺文雄、内田良平、水島道太郎、金子信雄、安藤昇(特別出演) ほか ©東映
DUTD201373,080円(税込)COLOR90分0話収録1967年06月公開

組織暴力 兄弟盃
2026/04/08発売
『組織暴力』シリーズ第3作は、敗戦後の銀座に君臨した実在の愚連隊がモデル。つまり佐藤純彌は、あのカルト作『実録私設銀座警察』の前にも「銀座警察」を映画にしていたのだ。しかも残忍なほどの暴力描写で―。復員兵の大場(安藤昇)と木島(菅原文太)は焼け跡の絶望のなかで兄弟分となり烈しい手口でのし上がるが、断絶も広がっていく。戦後の復興を信じ切れない精神を省察し、やくざ映画の範疇まで超えてしまった真の異色作。 原作:岩佐義人 脚本:石松愛弘 監督:佐藤純彌 出演:菅原文太、安藤昇、待田京介、嵐寛寿郎、渡辺文雄、野添ひとみ ほか ©東映
DUTD201383,080円(税込)COLOR93分0話収録1969年09月公開

※商品の仕様に関しましては、予告なく変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。
※以上の「作品紹介」および「新宿昭和館について」における見解または主張は、執筆者である映画ライター・若木康輔氏個人のものであり、必ずしも東映ビデオ株式会社、東映株式会社、および関連会社もしくは従業員の見解または主張と一致するものではなく、東映ビデオ株式会社等はその内容について一切責任を負いません。ご了承くださいませ。











【新宿昭和館について】
若木康輔 映画ライター/元新宿昭和館スタッフ
新宿昭和館は、かつて新宿3丁目にあった旧作上映の映画館です。もともと封切館として戦前来の歴史を持ちますが、1960年代からいわゆる名画座に。以来、毎週3本立て自由席かけ流し(途中の出入り自由)を基本にした、東映やくざ映画中心の番組を頑固なほどに続けた劇場です。平成の世になると「やくざ映画の聖地」と一目置かれるようになりつつ、建物の老朽化もあって2002年の春に閉館しました。 現在同じ場所にあるのが、2004年に開館したK's cinemaです。K's さんもすでに立派に都内ミニシアターの老舗。時の流れです。川原テツさんが『名画座番外地 「新宿昭和館」傷だらけの盛衰記』(幻冬舎)で往時を活き活きと書き残してくれている価値を、年を経るごとに感じています。 僕が新宿昭和館で週3日のアルバイトを始めたのは1988年、20歳の夏。もっぱらモギリで座っていたのはピンク専門の地下劇場でしたし、正確には一度やめて後半は単なる手伝いでしたけど、ともかく閉館までしょっちゅう出入りしていました。その間はずっとテツさんの直の後輩であり、まあ、子分みたいなものでした。 自分の知っている限りで言いますと、新宿昭和館が東映やくざ映画ばかり上映していたことに確固たる編成上の信念は……なかったです! 昔は東映がよく入ったのでそのまま東映だった、が正味じゃないかな。他社より料金が低く本数が多いためもあると聞いた記憶がありますし、それに何より常連客がバラエティある編成よりも、同じのを繰り返しかけるほうを望んでいた特殊さがあります。 僕が入った当時は1970年代からの新宿副都心計画が一段落しつつあり、新宿駅南口周辺を歩いても、簡易旅館をねぐらにする労務者の姿は減っていました。それでも常連の主体はまだまだ、日雇いの仕事にあぶれたおじさんだった。次いで、外回りついでにサボる営業マン。平日の昼からサンダル履きでブラブラしている素性不詳の人。ロビーに貼り出した競馬の結果表に、事務所の人がレースのたび数字を書き込むのを映画よりも真剣に見ている人(場外馬券場・現ウインズがすぐ近くにあったため)。それに、よくわからない怪しげなものの取引をポケベルが鳴るまで待機している人。 どの人達も、『昭和残俠伝』『日本俠客伝』『網走番外地』の三大シリーズに混じってほぼ隔月に近いローテーションで『山口組三代目 総集編』や『安藤組外伝 人斬り舎弟』をかけようと、文句を言いません。それがしばらくは不思議でしかたなくて。 ところが、珍しく他社の映画が組まれた週は、映画ファンのお客さんが増えるのに常連の反応は鈍い。新宿御苑のギンナンを大量に拾ってくる代わりに入れてあげるのが暗黙の約束事になっていたMちゃん(という名のおじさん)に、「初めて見る映画だから気が散って眠れないよお」とクレームを入れられた時には、映画マニア青年として衝撃を受けましたね。 新宿昭和館の常連客の多くは、仮眠しに来ていたのです。たまに寅さん(松竹)や人斬り五郎(日活)をやっても長続きせず、いつものように健さん、文太中心に戻るのでした。 そういうわけで、悪く言えば惰性ですけど、良く言えば常連優先を突き詰めていたとも言える新宿昭和館の番組。 そのカラーは、今回の「新宿昭和館を再現する」コンセプトでよく出ていると思っています。 上記のように、総集編をかけていた『山口組三代目』『三代目襲名』や『安藤組外伝 人斬り舎弟』のような、ヘビロテ過ぎてすっかりおなじみとなっていた映画もあれば。 『日本暗黒史 血の抗争』『日本暴力団 組長』、『組織暴力』シリーズのような、僕がいた頃にあまりやらなかった理由に、フィルムの状態が悪かった以外が見つからないものまで。 〈The新宿昭和館セレクション〉候補リストが上がった時に、僕のほうで基準としてお話させてもらったのは、当時のおじさん達が何度かけようと文句を言ってこなかったか、のみでした。 東映やくざ映画傑作選!とは微妙に違う、やくざ映画(ほぼ)専門の名画座の常連が繰り返し上映しても飽きない選。そこは、ビデオソフトのニーズにも上手いこと適っています。 それでも今回のポイントと言えるのは、安藤昇主演作が軸になっていることです。テレビとは縁の持ちようがない、言葉通りの意味での銀幕だけのスター。 80年代の半ばまでは、安藤組ものをかければ近くの事務所の若い衆が親分や兄貴分に言われて見に来た、とよくテツさんや事務所の人に聞かされたものです。僕が入ってからも、映画のなかで安藤昇が出てくれば「おッ」と弾んだ声がよく上がった。新宿昭和館では別格の存在でした。 みんなきっと、この10本が新作として封切られた頃には、スクリーンの男達に男として憧れたのです。そうして、人生そうもいかないとなってからも、場内に持ち込んだカップ酒を呑みながらずっと付き合った。もはや人生の一部。内容が分かり切った画面と音を浴びているからこそ安心して眠れる。 ユーザーのみなさんにもそんな風に長く付き合ってほしい10本です。なんなら、リフレイン再生しっ放しにして寝るなり何なり好きにするまでになった人のほうが、昭和館の客席のモワンと弛緩していて、あちこちからいびきが聞こえた雰囲気に近づけるでしょう。 安藤昇を勉強のため見に来た本職は別にして、「映画館が学校だった」式の精神とは真逆。僕は新宿昭和館の、学校じゃないところが好きだった。 最後に― 〈The新宿昭和館セレクション〉に関わる最適任は、本来なら『名画座番外地』の著者・川原テツさんなのですが、実はテツさんは数年前、闘病の末、この世を去っております。 ご家族の了解を得まして、この場を借りてご報告させていただきます。 もしも〈The新宿昭和館セレクション〉をきっかけに『名画座番外地』も手を取って下さる方がいましたら、こんなに嬉しいことはありません。