『キッド』『禁じられた遊び』『汚れなき悪戯』『天使の詩』『ポネット』…、映画史に残る子どもたちを描いた名作の数々。今、そのリストに新たなる子どもたちの傑作が加わった。
2011年に日本で公開され、全国興行収入1億円を突破して同年のミニシアター系最大のヒット作となった『木洩れ日の家で』で、日本中を感動させたポーランドの名匠ドロタ・ケンジェジャフスカ監督待望の新作が誕生した。ポーランド映画界が世界に誇る女性監督の一人であるケンジェジャフスカの4年ぶりの新作となる本作は、『僕がいない場所』でも描いた彼女の最も得意とする題材“子どもたち”をリアルに、そして詩情豊かに描いた集大成として会心の一本となり、第61回ベルリン国際映画祭では、ジェネレーション部門グランプリおよび平和映画賞を受賞したのをはじめ、世界各国の映画祭で大絶賛を浴びている。
出演は、ウクライナ出身の10歳と6歳の実際の兄弟エウゲヌィ・ルィバ、オレグ・ルィバとチェチェン出身の11歳のアフメド・サルダロフ。長期に渡るオーディションの末に選ばれた3人はまったくの演技初体験。余分なものを一切そぎ落とし、自然体の子どもたちをリアルに描くケンジェジャフスカの練られた脚本と確かな演出が、子どもたちの持つ純粋な魅力を最大限に引き出し、奇跡の表情の数々を生み出している。さらに、彼女の公私にわたるパートナーとしてプロデュースも手掛ける現代ポーランド最高の撮影監督、アルトゥル・ラインハルト(『トリスタンとイゾルデ』)が切り取る究極の映像美は、作品を一級の芸術品まで高めている。