
狂っているのは自分なのか。それとも、目の前の現実か。
美しい海辺に佇むリゾートホテルに滞在していた小説家の健二は、処女作のヒット以来、良き題材に恵まれず自らの才能に苦悩していた。ある日彼はプールサイドで初老の男性・佐原と若く美しい女性・美樹という親子ほど年の離れたカップルを見かける。ほんの好奇心から始まった健二の「覗き」はやがて常軌を逸した行動へと変化していく。
本作のメガホンを取るのは、1995年の『スモーク』がベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた名匠ウェイン・ワン。
ワン監督のもとには日本を代表する豪華な演技派俳優陣が集結。謎めいた初老の男・佐原を、自作以外での映画主演は実に12年ぶりとなるビートたけし、佐原の行動に振り回されていく作家・健二を映画『CUT』での鬼気迫る演技がヴェネチア国際映画祭にて絶賛された西島秀俊が演じる。ミステリアスな若い女性・美樹には、オーストラリア出身で国際派女優としての期待も高い忽那汐里、健二の妻・綾役に小山田サユリ。ほかにも、佐原たちの過去を知る謎の居酒屋店主にリリー・フランキー、健二に疑いの目を向ける刑事役に『百円の恋』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞受賞の新井浩文など国内外で活躍中の俳優が名を連ねている。若く美しい女性と男との異常な関係、覗きへの罪悪感と止まらない好奇心、隠された衝撃の過去……、リゾートホテルという閉塞的な場所で次第に自分自身を見失っていく男。「狂っているのは、自分なのか。それとも<あの男>なのか」。少しずつ狂気に冒されていく男の姿を描く、セクシー・サスペンス。

作家の清水健二(西島秀俊)は1週間の休暇を取り、妻の綾(小山田サユリ)と共に郊外のリゾートホテルを訪れる。滞在初日、彼はプールサイドで異様な存在感を放つ、初老の男・佐原(ビートたけし)と若く美しい女・美樹(忽那汐里)のカップルに目を奪われる。その日以来、健二はホテル内で彼らを見かけるたびに後をつけ、部屋を覗き見るようになっていく。自ら佐原に近づいた健二は、佐原と初めて言葉を交わしたものの、美樹が眠る動画を見せながら彼が放った「あの子の最後の日を記録しようと思って」という言葉に底知れない恐怖を覚える。危険を感じながらも好奇心をさらに掻き立てられた健二の行動は次第に常軌を逸しストーカー行為にまで及んでいく…。