INTRODUCTION・STORY

お伽化粧に染められて今宵お人形いたしましょ。「開かされて…ああ恥かしい」これは絶景！大奥ギャル八人、カゲキにあげます。摩訶絶品、世紀末風エロス・スペクタクル大作!! 華美絢爛！将軍以外は男子禁制、美女三千人が夜毎の吐息に濡れる江戸城大奥。御台所と呼ばれる将軍の正妻を筆頭に、様々な階級に別れた奥女中が七千坪にも及ぶ広大な敷地内にひしめき合い、その光景たるや今でも想像が及ばぬ所。南原幹雄の同名小説の原作を得た鬼才鈴木則文監督がフレッシュな新人女優を起用して放つ、鮮烈な光と音に満ちたモダンなエロス・スペクタクル大作。 延宝七年、武蔵野の山野で鷹狩りをしていた四代将軍家綱は、貧しい農家の娘おなつを見初め力づくで犯した。おなつは大奥に召し上げられ、立派に夜伽の大役をはたして家綱を虜にしていた。そんな折に大奥に事件が起きた。お手付中臈おみのが懐妊したという。大奥は待望のお世継ぎかと色めき立つが、おみのが宿した子は市井の下賎の男のものだった。中臈の不義密通は極刑。おみのは炎の間に閉じ込められ半裸に剥かれ陰惨な私刑を浴びる。息絶々のおみのが中臈おすみに言い残した言葉は恐ろしいものだった。家綱に子種がないと知っている年寄姉小路がおみのに他の男の種を宿させて、お世継ぎ懐妊を触れ回ったというのだ。恐ろしくなったおすみは姉小路の追跡をかわして江戸城を脱走し、中条流金瘡医を営む初恋の源四郎の住む裏長屋に逃げ込んだ。世継ぎもままならぬ家綱の焦りは頂点に達し、夜毎の女漁りは激しさを加え、遂には湯殿の末女中よしのに溺れ果てて行く。やがて家綱が急死し、綱吉が五代将軍の座に就いた。そんなある日、源四郎は老中堀田正俊に呼び出され、意外な頼みを持ち掛けられる。それは亡き家綱の胤を宿した側女が一人だけいるからその女を探し出し胎児を闇に葬れ、という頼みだった。もし断るなら大奥を脱走したおすみと家族を処刑にするという。止むを得ず源四郎は、性を営む時、麝香の匂いを放つ女性を手掛かりに捜査を開始する。桜田御用屋敷には気のふれたおなつを始めお手付中臈たち五人が預けられていた。源四郎は屋敷に忍び込み、一人一人接触するが徒労に終る。だが源四郎は大奥に潜入し姉小路を責めて麝香の女を聞き出した。それはよしのだった。よしのは郷里若狭でひっそりと暮らして玉のような男の子を産んでいた。自分の命に代えても我が子を守ろうとするよしのに、源四郎は「俺の仕事は子供を堕すこと、生まれてしまった赤ん坊には用はない」と、きっぱりと役目を捨てた。 出演は清潔な色気が人気の辻沢杏子を筆頭に、伊織祐未、野村真美のフレッシュ女優を起用。他に渡辺良子、八神康子、美波千秋、森田水絵、山本奈津子等の若さ溢れる肉体派が百花繚乱と艶を競う。男優陣もベンガル、勝野洋、あおい輝彦などの多士済々が顔をそろえて持ち味を発揮、物語に厚味を加えている。（昭和61年6月公開　東映京都作品）

CAST

辻沢杏子、伊織祐未、野村真美、山本奈津子、八神康子、美波千秋、森田水絵、渡辺良子、新藤恵美、ベンガル、あおい輝彦、勝野洋

STAFF

■原作：南原幹雄

■原案：

■監督：鈴木則文

■演出：

■脚本：志村正浩、鈴木則文

■スタッフ：原作：南原幹雄／企画：佐藤雅夫／プロデューサー：厨子稔雄、豊島泉、横溝重雄／脚本：志村正浩、鈴木則文／撮影：北坂清／美術：小林勝美／音楽：はる、佐久間正英／監督：鈴木則文