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呪!25周年 トシオくん生誕祭
『呪怨〈4K:Vシネマ版〉』舞台挨拶付先行上映 イベントレポート

2025/07/28

8月8日の劇場公開目前に控えた7月27日(日) “呪!25周年トシオくん生誕祭!”と銘打った『呪怨〈4K:Vシネマ版〉』舞台挨拶付上映会が新宿バルト9で実施されました。 正式公開前となるこの日は、劇中登場する「呪怨」シリーズの顔ともいえるトシオ君の誕生日。〈Vシネマ版:4K〉ではこの誕生日をはっきりと確認することが出来たことを記念したイベントだが、この日は清水監督の誕生日。また、すべてを呪うホラークイーンとして登場する佐伯伽椰子役を、続く劇場版やハリウッド版など計六作品で演じている、藤貴子さんの誕生日でもあることも判明! この奇妙な因縁を呪う(祝う?)べく、柳憂怜(小林俊介役)、大家由祐子(鈴木響子役)、三輪ひとみ(由紀役)、三輪明日美(村上柑菜役)、松山鷹志(佐伯剛雄役)、吉行由実(村上典子役) 、藤井かほり(北田良美役)らキャスト陣も登壇! 伝説的恐怖Vシネ『呪怨』第1作目の上映後、恐怖の余韻に包まれた満員御礼の会場に集結したキャスト&監督陣だったが、ステージ上はもはや25年ぶりの同窓会状態。 まずは第1作目に出演した柳憂怜(小林俊介役)、三輪ひとみ(由紀役)、三輪明日美(村上柑菜役)、吉行由実(村上典子役)、清水崇監督がラインナップ。制作から25年を経て4Kでの劇場公開に明日美が「スゴイ!としか言いようがない」と興奮すれば、柳も「25年って凄いよ。自分は今62歳だけれど、25年前当時62歳だった人は今生きていない。それだけ相当に凄いということ」と変な例えでしみじみし、すかさず清水監督から「生きてるだろ!江戸時代の話かよ!」とツッコまれていた。 劇中のCGについては、三輪明日美が「25年ぶりに観るとCGがチープ…」と指摘すると、清水監督は「予算がなくてCG専門ではない人が作っていますからね」と当時の懐事情を暴露。そんなCG合成が必要な場面の撮影時の話題になると、三輪明日美が「私の顎がないというシーンの撮影では、監督から『動くな』と言われて動かないようにしたいのに、体が勝手に揺れ動いた」などと回想。その撮影現場にいた三輪ひとみ曰く、「(明日美が)『家が呪われている!』とか言ってグワングワンと上半身を動かしていた」そうで、当の三輪明日美は「動きが止まらず汗も出て来るし、監督からは『なぜ止まれないんだ!?』と怒られるし。結局2人がかりで体を押さえてもらって撮影していただきました」と怪奇な状態に陥っていた事実を打ち明けた。 またこの日の登壇直前まで観客と共に本編を観ていたという吉行からは、背筋がゾッとするエピソードも飛び出した。「映画を観ていたら後ろの方から俊雄が走り回るような足音が聞こえて。そんな効果音ないはずなのに…。映画の上映中に場内をバタバタと走る人なんていないのに。今リアルにビビっています」と戦々恐々。これに清水監督は「はい、この後に病院に行ってください」とクールに返し、場内爆笑となりました。 あらためて柳は、『呪怨』への思い入れについて「『呪怨』がなかったら僕は今ここに間違いなくいない。『呪怨』のお陰で俳優業を続けられている」としんみり。吉行も「これまで3回くらい外国の方に『呪怨』に出てますよね?と声をかけられた」と言えば、三輪ひとみも「私もいまだに言われる」と代表作だと述べました。清水監督は「9日間で2本分を撮らなければならず、現場はぐちゃぐちゃでした。それが25年後にまさかこんなことになるとは、思ってもいなかった。俳優の皆さんもよく理解して出演してくれたものだと思います」と感謝していた。 『呪怨2』からは、藤貴子(佐伯伽椰子役)、大家由祐子(鈴木響子役)、松山鷹志(佐伯剛雄役)、藤井かほり(北田良美役)、清水監督がトークに参加した。 『呪怨2』出演後の反響について松山は「最近は声の仕事をやらせてもらっていますが、声優さんやスタッフさんにホラーファンの人が多くて、剛雄を演じていたからという理由で呼ばれたこともあるし、藤さんと『呪怨』の夫婦という理由から、セットで呼んでもらうこともある」と『呪怨』需要を明かしていた。 藤井は当時の撮影現場の様子について「笑いが絶えなくて楽しい現場でした。若かった清水監督をいじったり、その後も皆さんとは仲が良くて定期的に会ったりしていました。映画の怖いイメージとは真逆でした」と回想。制作当時特別上映されていたBOX東中野で清水監督と『呪怨』のレイトショー上映を観に行ったという大家は「監督が携帯をマナーモードにしていなくて、上映前に『あああ…』というトシオくんの声が着信音として鳴り響いて。ウソでしょ?バカじゃないの?と思った」とぶっちゃけて場内爆笑となりました。 劇中トシオくんの「あああ…」という声は、実は清水監督自身の声によるものだという。松山は「あああ…は現場でオーディションをやりました。最終的に清水監督の声が採用されて俺たちは落ちた」と思い出し笑い。清水監督は「ベースは俺の声ですが、皆さんの声も混ぜ合わせています。ちなみに『あああ…』はハリウッド版でも使われたので、特許を取っておけば良かったと思っています」と悔しそうに語りました。 佐伯伽椰子役の藤は、Jホラー史に語り継がれる、血塗れ伽椰子の階段落ち秘話を明かした。「血のりを使用する事から、なるべく1発でという形でテストをして、本番に実際に血のりを付けてほぼ一発撮りで撮影しました」。これに清水監督は「藤さんには階段を逆さに降りるという事への羞恥心を捨てて欲しかったので、『恥ずかしさを捨てろ~!』と思いながら僕が実演して説明して演じてもらいました」と当時の状況を明かすと、藤は「それがとても上手くて指示も細かい。それを再現するのは大変だったけれど、一発撮りという集中力があったから撮れた。腕も痛くて足にはアザが出来て、当時は『どうしてくれるのよ?』と思っていました」と今だから言える本音も飛び出した。 最後はサプライズが発動。7月27日は劇中トシオくんの誕生日であると共に、奇遇にも藤、そして清水監督のハッピー・バスデー。藤と清水監督にはホラーな黒いバラの花束が贈呈された。藤は「劇場版『呪怨』の舞台挨拶も新宿で行われ、そんな思い出のある新宿でこんなに大きな映画館でみんなと再会が出来て嬉しいです。『呪怨2』も劇場でご覧ください」とアピール。清水監督は超満員の観客に感謝しつつ「怖いものを観ていただいた後の空気を、『呪怨』を作った人たちが台無しにしてスミマセンでした…」とホラー映画とは思えぬ爆笑連続の舞台挨拶の内容に平謝りをし、最初から最後まで爆笑トーク炸裂の和気あいあいの舞台挨拶となりました。

左から 清水崇監督 吉行由実 三輪明日美 三輪ひとみ 柳憂怜左から 柳憂怜 藤貴子 大家由祐子 松山鷹志 藤井かほり

サプライズで当時のプロデューサー 加藤和夫 高島正明から 誕生日の清水・藤に黒井花束が贈呈された。

満席となった場内で、配布されたトシオ君うちわを持ったお客様たちと記念撮影。25年!を両手で表現