第二次世界大戦前夜、ワイマール体制打破を成し遂げたナチスドイツ。暴発寸前のヨーロッパ、アメリカ。歴史に翻弄された悲劇の巨大飛行船――。
1937年5月6日、ドイツ硬式飛行船ヒンデンブルグ号は、アメリカ・ニュージャージー州マンチェスター、レークハースト海軍航空基地で着陸寸前に火災が発生。瞬時に爆発炎上し、97人の乗員乗客の内35人が死亡、地上作業員も1名が死亡した。その原因については色々な推測、憶測が飛び交った。この事故により、飛行船自体の安全性が問われ、旅客輸送用巨大硬式飛行船の製造は行われなくなった。事故の原因は未だに特定できていない。本作品は残された資料などから忠実にヒンデンブルグ号を再現。20世紀初頭フォトジャーナリズムに収まり、人類の記憶の中に刷り込まれたカタストロフィを巨額の製作費をかけた超スペクタクル巨編として21世紀の今に問いかける!
[ 2013年2月 全国劇場公開作品 ]
1937年、ドイツ巨大飛行船ヒンデンブルグ号の設計技師マーテン(マクシミリアン・ジモニシェック)とアメリカ人実業家エドワード・ヴァンザント(ステイシー・キーチ)の娘ジェニファー(ローレン・リー・スミス)は、マーテンのグライダー処女飛行事故をきっかけに恋に落ちる。
しかし、ジェニファーには許婚、フリッツが既にいた。領事館でのパーティ当日にジェニファーと母のヘレン(グレタ・スカッキ)は父の病の報を受ける。二人は急遽、ヒンデンブルグ号でアメリカに帰国することに。飛行当日、マーテンはヒンデンブルグ号に“爆弾”が仕掛けられている事を知り、ヴァンザント母娘の乗船を阻もうとするが、何故かフリッツに邪魔をされ、格闘の末、図らずもフリッツを殺してしまう。それでも離陸寸前のヒンデンブルグ号に乗り込むマーテン。
しかし、フリッツ殺害容疑で指名手配を受け、船内に潜伏している事も地上から通報され乗務員から追われる身に。果たして、ヒンデンブルグ号に爆弾は仕掛けられているのか?誰が何のために爆弾を仕掛けようとしたのか?政治的な陰謀とそれぞれの思惑を乗せたヒンデンブルグ号は無事にアメリカに辿り着く事が出来るのか?
マクシミリアン・ジモニシェック
ローレン・リー・スミス
グレタ・スカッキ
ステイシー・キーチ
監督:フィリップ・カーデルバッハ
脚本:ヨハネス・W・べッツ、マーティン・プリスル、フィリップ・ラズプニック
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