INTRODUCTION
初めて人を好きになった、あの胸が締め付けられるような、切ない想い。
誰もが一度は経験する「恋」の葛藤を描く、年の差カップルの純愛ラブストーリーを描いたBL(ボーイズラブ)コミックス「花は咲くか」が、待望の実写映画化。
恋愛に身を焦がす時代はとうに過ぎ、今は仕事漬けの日々を送るサラリーマンと、他人に興味を持てずに生きてきた大学生が、ひょんなことから出逢い、想いを育ててゆく――。まるで小さな花を育てるかのようにゆっくりと丁寧に、心を紡ぐ二人の恋愛模様。年の差、同性同士という戸惑い、社会人と学生という立場の差…主人公たちの余りにもじれったいピュアな物語は連載時から話題沸騰。「できるなら、こんな恋がしてみたい…!」と多くの読者が萌えに萌えた傑作が、ついにスクリーンに登場する。原作は「シグナル」「憂鬱な朝」など多数のヒット作を放つ日高ショーコによる、幻冬舎コミックス刊の同名マンガ。累計発行部数は全5巻で35万部を超え、「このBLがやばい!2016年度版」では第4位を獲得し、ファン・批評家双方から高評価を得ている名作。
美しいがぶっきらぼうで寡黙な美大生・水川蓉一役に、本作が映画初主演となる渡邉剣(TV・映画『動物戦隊ジュウオウジャー』、TV「明日の約束」)。アラフォー目前、仕事に没頭する日々を送る広告代理店のサラリーマン・桜井和明役に、天野浩成(TV・映画『仮面ライダー剣』『HiGH&LOW』)。他に、塩野瑛久(TV・映画『獣電戦隊キョウリュウジャー』)、小原唯和(TV「あなたのことはそれほど」)、水石亜飛夢(映画『鋼の錬金術師』)ら女性からの人気も高いフレッシュなキャストが揃った。
脚本は『どうしても触れたくない』『ひだまりが聴こえる』などBL映画を多く手掛る高橋ナツコが担当。原作者完全監修の下、繊細な心の襞を細部まで描く。監督は東映東京撮影所所属の谷本佳織。本作が長編映画初監督作品ながら、きめ細やかな演出と幻想的な映像美をスクリーンに展開。原作ファンはもちろん、BL作品未体験の女性陣にも観てほしい、心に沁みる、癒しのラブストーリーが誕生した。
STORY
広告代理店に勤める37歳のサラリーマン・桜井和明(天野浩成)は、CM撮影で赴いた古く美しい日本家屋で一心に花の絵を描く19歳の美大生・水川蓉一(渡邉剣)と出逢う。この家の持ち主でもある蓉一は、他人に興味がなく親しい友人すらいなかった。同居している従兄弟の竹生(水石亜飛夢)や菖太(小原唯和)を心配させていたが、屈託なく話しかけてくる桜井にだけは心を開くようになる。二人の気持ちは次第に絡み合ってゆくが、桜井は蓉一との年齢差や同性同士という現実を前に、二人の関係を先に進ませることが出来ないでいた。まるで自分を避けているかのような桜井の行動に動揺し、苛立ちを感じる蓉一。さらに、蓉一に好意を寄せる美大のクラスメイト・藤本(塩野瑛久)も現れる。そんな中、桜井に大阪転勤の辞令が。桜井と蓉一に決断の時が迫る。