INTRODUCTION
誠実そうなバツイチ中年男性や自信家のIT系肉食男子、ノーマル系サラリーマン…男性のタイプに合わせたモテテクを駆使し、男性たちを次々と落としていく主人公のひろみ役に抜擢されたのは、本作が映画初主演となる佐久間由衣。家の外では清楚系女子のふりをして男たちを戦略的に落としまくる一方で、シェアメイトと暮らす家に帰るとまるで別人のように無防備でがさつでだらしない、女なら誰もが身につまされる多面性を表現。その根源にある、肥大化した「愛されたい」という気持ちを持て余し、もがき、成長するひろみを、彼女自身も悩みながら熱演した。佐久間は本作をもって、女優として本格的なスタート地点に立ったと言えるだろう。 ひろみが自分に向き合い、成長するきっかけとなる恋人・三沢には、映画『モテキ』(11)や『怒り』(16)、劇団☆新感線の舞台、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(19)など、癖が強く難易度の高い役をこなし続けてきた森山未來。 主人公を見守るシェアハウスの仲間で、バイセクシャルのコジには、『チワワちゃん』(19)から『武曲』(17)、『ある船頭の話』(19)など幅広い作品に出演する村上虹郎が、素直に自分の気持ちを伝えられずダメな恋愛を繰り返す女友達・彩を大後寿々花が演じる。 また、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」(18)で個性的なキャラクターを演じて話題となった小関裕太が飾らない笑顔の美容師・安藤を好演。さらに、ひろみの餌食となる男性陣に前野朋哉、片桐 仁、前川泰之、栁 俊太郎、戸塚純貴と多彩な顔ぶれがそろった。 監督を務めたのは、『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16)、『旅猫リポート』(18)の三木康一郎。自ら脚本を手がけ、的確な演出で佐久間を導き、個性豊かな俳優たちを見事に束ねている。
STORY
26歳の独身女・ひろみの趣味&特技は異性にモテること。 絶妙のタイミングでのスキンシップや会話術で相手を翻弄し、「好きです」と告白させたら即フェイドアウト。 そんなひろみに、シェアハウス仲間のコジと彩は呆れ顔で「最低の“隠れビッチ”ね!」とたしなめるも、彼女の耳には届かない。 ある日、気になるお相手・安藤が現れるも、数年ぶりの負け試合。さらに安藤を本気で好きになっていたことに気づき、ショックを受ける。 やけ酒をあおり酔いつぶれているところを、同じ職場の三沢に目撃され、すっかり醜態をさらしてしまう。 ひろみは“隠れビッチ”だということを打ち明け、封印してきた過去と向き合い始める。 本当のしあわせに気づいた時、彼女が出した答えとは…。