大人気を博したTVシリーズ全13話とOVA全2話をコンプリートしたBlu-rayがお求めになりやすい新価格になって登場！

原作者：高橋しん、キャスト： 石母田史朗（シュウジ）、折笠富美子（ちせ）からファンの皆様へコメント

サイカノ音楽リポート

アニメ最終兵器彼女の音楽プロデュース担当です。 本作に特典として封入される音楽CD（２枚）は現在廃盤になっているTVシリーズ関連の、また現在入手困難になっているOVA関連の音楽CDを再編成して制作されたもので今回あらたにちせ役の折笠富美子さんに歌って頂いたイメージソ ング「地球の果て」も収録されます。

TVシリーズ

「サヨナラ」との出会い。

作品PのT女史よりアニメの主題歌を探しているんだけど相談に乗って？と言われた数日後、呼ばれた某録音スタジオで目の前を横切ったCD-R。「それ何？」「デビュー未定の新人のデモ」「聞かせて！」聞いてビックリでした。原作のイメージにピッタリ。早速交渉に入りました。 とは言え、まだデビュー前のアーティストです。どんな子が歌っているのか？歌っている子を聞いて二度ビックリ。現役高校2年生女子とのこと。撮影したばかりのアーティスト写真を見せてもらって、ファーストインプレッションは「可愛い」。すいません、自分、おじさんです。「えっ？！身長１４０センチ台？」「ちせと同じ？」谷戸由李亜との運命的な出会いです。そこから、作品プロデューサー、監督、原作の高橋先生にデモテープを聞いていただき、最終兵器彼女のエンディングテーマ「サヨナラ」が生まれました。

故見良津健雄氏との再会

谷戸由李亜のデモCDと巡り合ったスタジオで懐かしい顔に出会いました。作曲・編曲家の故見良津 健雄氏（ミラツタケオ）です。実は、前職最後の仕事が見良津 健雄さんとの仕事で、まさか、ここで再会できるとは！ 元々はギターリストの見良津さん。聞けば、谷戸さんのサウンドコンポーザーをされているとのこと。で、アニメの劇伴にも仕事を広げているとのこと。本当に運命の再会です。

そして音楽プロデューサーに

音楽を見良津氏依頼することになり、結果、サイカノが自分初の音楽プロデュース作品となりました初めての劇伴＝サウンドトラック制作。教科書はありません。悩んだあげくの注文は。。。 「アニメの劇伴は当たり前に作ってください。それに加えて、ギターリスト見良津 健雄として、この原作を音楽で表現してほしい。サントラがあなたのアルバムになるように」今でも恥ずかしくなります。でも当時は真剣でした。 そんな青臭い熱情が通じたのか、見良津さん、本当に素敵な楽曲を次々と作ってくださいました。どの曲のデモを聞いても、原作のサイカノのちせやシュウジやアケミが浮かんできます。 １０代の高校生の「恋愛」「青春」と「現実」「戦争」を音楽で描いていただきたかったので、「ギター」「ロック」を音楽のコンセプトにさせて頂きました。

レコーディングエピソード

音楽スタッフ全員で原作を読む。 当たり前だけど異様な光景でした。エンジニアさんもアシスタントさんも、制作さんも全員原作コミックの回し読み。「最終兵器彼女」っていう作品の持つ力。と言えばそれまでですが、あの熱量は奇跡かもって今なら思います。

そして「地球の果て」

TV放送終了してもサイカノ熱は下がらず、主演のちせ役の折笠富美子さんにお願いして、イメージソングを収録することに。それも、劇中の印象深い劇伴に歌詞を付けるという企画。 犯人は自分ですが、相当にチャレンジングでした。で、作詞が決まらない。最後は責任をとって、書かせて頂きました。本編では語られなかった、ちせの感情・激情を、素敵な大人の女性の折笠さんに歌って欲しかったのです。

OVA版

ミズキという大人のキャラクターにより、戦場での「ちせ」を描こうという企画。この「大人」というキーワードで監督から出たオーダーは、音楽はTV版と変えてオーケストラで。サイカノですけど・・・と思いつつ、作曲家の人選を始めるが、すでにイメージが出来上がっている作品のスピンアウトは難しい。その中で、チャレンジしてくれたのが吉川慶氏。

既に記憶の彼方ですが、吉川氏との初めてのミーティング。２時間以上話していたらしい自分。で、具体的な音楽の話よりも、「サイカノ」について、そして、今回のオリジナルキャラクターの「ミズキ」について、「切ないんです」「哀しいんです」「でも優しくて強い人なんです」みたいな事を熱く語っていたらしいです。後日、「こんな、打合せは初めてで、逆に燃えました」と他人に語っていたと聞かされて、赤面しました。