作品紹介
INTRODUCTION・STORY
【解説】 江戸の大火で無一文となった大工の若棟梁が、裸一貫焼け出された浮浪児たちを育てるおりつとともに焼野の江戸に雄々しく立ち上がる山本周五郎の同名小説を、名優中村錦之助と巨匠田坂具隆監督が庶民の人情や哀歓を絡めて味わい深く綴った人間味溢れる珠玉の名編。 神田の名匠大工「大留」の若棟梁茂次は、初めて任された川越の仕事に張り切っていた。そこへ江戸に大火があり「大留」も丸焼け、両親も焼け死んだという悲報が届いた。悲しみに耐えて川越の大仕事を仕上げた茂次が神田の仮小屋に戻ると、幼馴染のおりつが大工たちの世話をしていた。だが呆れたことに焼き出された浮浪児5人も養っていた。茂次は米問屋上州屋の大口仕事を請け負い、親友の材木問屋から3百両を借りて「大留」建て直しに必死になっていて、おりつに子供たちを元の町内に帰せと叱る。おりつは町内の迷惑そうな眼や捨てられると知った子供たちの自棄っぷりに放り出すことも出来ず焼け跡の土蔵に一緒に住むことにした。ある日、米を売り渋る上州屋に激怒した人々が直談判に押し掛け、米を強奪し、茂次の普請場を滅茶苦茶に荒らし回った。その騒ぎの中で茂次は浮浪児の世を呪ったような目つきを見て衝撃を受ける。茂次はつれなく追い出したおりつや子供たちを連れ戻して家に引き取ることにした。そして読み書きを覚えるおりつや子供たちの喜ぶ顔を見て、茂次もしみじみ嬉しくなってくる。茂次は、おりつや子供たちとの明るく元気に生きている姿に、素っ裸になって雑草のように生きることを学んだ。茂次は子供たちのために特別の部屋をこしらえてやった。おりつはその部屋を“ちいさこべや”(小さい子の部屋」と名付けて喜んだ。やがて江戸の焼野原に復興の槌音が響きはじめた。 出演は当代人気実力随一の中村錦之助に江利チエミが初顔合わせ。中村賀津雄、東千代之介、河原崎長一郎、桜町弘子、夏川静江、木暮実千代、織田政雄、東野英治郎、千秋実、藤原釜足、渥美清らの錚々たる実力派演技陣を配した豪華キャスト。錦之助の視線を少し下げた柔らかな表現と父母を偲ぶ繊細な演技は感動的。また江利チエミの可憐な母性が素晴らしく、ラストシーンの焦土に咲く小さな花が印象的な巨匠田坂具隆監督の文芸大作。 【公開日】1962年6月公開 【コピーライト】(C) 東映
CAST
中村錦之助、江利チエミ、中村賀津雄、桜町弘子、東千代之介、千秋実、河原崎長一郎、吉川博子、大村文武、東野英治郎、坂本武、藤原釜足、織田政雄、渥美清、徳大寺伸、山本礼三郎、夏川静江、木暮実千代、東映児童研修所
STAFF
■原作:山本周五郎
■原案:
■監督:
■演出:
■脚本:
■スタッフ:原作:山本周五郎 企画:小川貴也 脚本:田坂具隆、鈴木尚之、野上龍雄 撮影:坪井誠 美術:桂長四郎 音楽:伊福部昭 監督:田坂具隆
東映
特典
初回特典
封入特典
その他特典
音声特典
映像特典
ボーナスディスク
初回特典
封入特典
その他特典
音声特典
映像特典
◆フォトギャラリー ◆予告編