作品紹介
INTRODUCTION・STORY
【解説】 青春の篝火に映えて立つ天草四郎時貞。キリシタン弾圧の苛政に喘ぐ数万の農民を率い、神の栄光と愛する者のために原城に立て籠もった天草四郎に、現代にも通じる真のヒーロー像を見出そうと鬼才大島渚と英姿大川橋蔵が情熱をもって試みた意欲作。<60年安保>の挫折感漂う世相に公開された本作品は、日本映画界、放送・マスコミ界にも波紋が広がり大きな話題となった時代劇大作。 徳川家光の治下、島原天草のキリシタン百姓は、暴政とも言える幕府の信仰弾圧と重い年貢に苦しんでいた。キリシタンに深く帰依し武士を捨てた四郎は、同志と決起の日を期して雌伏していたが、その間にキリシタンが「冷水漬け」「ミノ踊り」という残虐極まる刑に処せられていた。その光景を見た百姓たちは何も手を打たない四郎に非難の目を向ける。四郎は武士時代の親友・岡新兵衛に島原城内のキリシタンとの連絡を頼み、共に決起しようと情報交換を図るが、転びキリシタン右衛門作の裏切りによって新兵衛は捕まってしまう。城内キリシタン蜂起失敗を知った四郎は武装した百姓たちに進撃中止を勧めるが、得体の知れぬ浪人の煽動で百姓軍は代官所に火を放ち島原城攻撃に討って出た。形勢不利の島原城内では幕府直参・多賀主水が「四郎がグルになってお前を踊らしている」と新兵衛を唆し、四郎を斬るために自由にしてやる。新兵衛は四郎に近づくが清らかな態度の四郎に疑いを捨て、自ら城兵の弾を受けて負傷する。一方、酒色に溺れる藩主・松倉勝家の無能に業を煮やした主水は幕府から十万の大軍を呼ぶ事に成功する。大軍が来る前にと島原城総攻撃を敢行した百姓軍はオランダの大砲の前に大敗、島原城には拉致された四郎の母、姉、新兵衛の十字架が立った。動揺する百姓軍に四郎は「生きるも死ぬも全て神の御手にある」と叱咤し、籠城戦を提案する。やがて四郎は白地に黒の大十字架旗をはためかせて百姓軍四万七千余人を率いて原の古城に集結、幕府軍10万人を迎えるべく起った。 出演は天草四郎に大川橋蔵が扮し、その恋人役に立川さゆり、天草四郎の親友・岡新兵衛に大友柳太朗、転びキリシタンに三国連太郎、他に丘さとみ、平幹二朗、千秋実、加藤嘉、河原崎長一郎、花沢徳衞、佐藤慶ら豪華演技陣を配して、監督・大島渚が意図的に求めた暗闇の映像美が強く印象に残る意欲大作。 【公開日】1962年3月公開 【コピーライト】(C) 東映
CAST
大川橋蔵、大友柳太朗、三国連太郎、丘さとみ、立川さゆり、千秋実、平幹二朗、河原崎長一郎、加藤嘉、佐藤慶、花沢徳衛、戸浦六宏、毛利菊枝、佐々木孝丸
STAFF
■原作:
■原案:
■監督:
■演出:
■脚本:
■スタッフ:企画:辻野公晴、中村有隣、森義雄 脚本:石堂淑朗、大島渚 撮影:川崎新太郎 美術:今保太郎 音楽:真鍋理一郎 監督:大島渚
東映
特典
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